2013-01-01から1年間の記事一覧

難病医療助成

前回お知らせした難病医療助成に少し動きがあります。11月28日(木)8時0分配信産経新聞のニュースで、クリオピリン周期熱症候群というベーチェット病にも類似する点のある自己炎症疾患の一つの患者・家族をとりあげています。以下、引用・・。 難病の現実 注…

難病医療費助成制度変更

特定疾患支援制度の変更について様々な立場からの報道があります。以下はその報道例の一部です。難病重症者も自己負担 厚労省素案、医療費無料→年最大53万円 - 東京新聞(10月27日) 厚生労働省は、通院費用などが高額になるため現在は医療費の自己負担を…

セカンド・オピニオン

年に1-2回ですが、セカンド・オピニオンの依頼を受けます。私は、他の医師などの意見を参考にすることには大賛成ですが、個人的にはセカンド・オピニオンという制度にはなじめません。保険診療と違ってかなり高額なお金がかかる割に、必ずしも理解が深まった…

地下鉄で・・

仕事の移動時間の地下鉄でのことでした。キャリーバックを引いた70歳位の女性が、ちょうど空いていた隣の席に座ってこられました。「この電車は○○駅に止まりますよね!」と尋ねられたのですが、乗り入れも複雑で自分の乗った電車の最終駅がどこか自信があり…

ヒュミラのベーチェット腸病変への保険承認データ

昨日、品川であったヒュミラの講演会に参加してきました。講演は、3部構成で、クローン病、ベーチェット腸病変、潰瘍性大腸炎への使用成績が報告されました。クローンや潰瘍性大腸炎についての報告は、症例数は多く、現在予定されている臨床試験の対象患者数…

ベーチェット病腸病変へのヒュミラの適応

以前、ベーチェット病の腸病変にヒュミラの保険承認が下りたことは以前のブログでお伝えしました。同じ抗TNF阻害薬であるレミケードやエタネルセプトは保険適応になっていませんが、以前から、眼病変やリウマチがなどあれば必要に迫られて使われることもあり…

特定疾患更新

特定疾患更新の時期となりました。毎年300件近い申請書の審査を行います。今年も現在の症状や治療状況などを踏まえて継続か否かを判断することになります一枚一枚目を通して、主治医から提供される情報の向こうにいる患者さんを思い描くこともあります。病気…

いじめの記憶

お盆休みに合わせて生まれ故郷で開催された中学校の同窓会に参加してきました。高校のものは何度か参加したことがあったのですが、中学のものは卒業後初めてでした。 会も中頃、一人ひとり挨拶をすることになって、一人から当時いじめられていたことの話があ…

臨床研究

自分自身の専門分野でベーチェット病の患者さんを数人診療しています。少数の患者さんですが、数年の診察の経過を論文にまとめています。これは今年の課題の一つです。 本邦でのヒュミラの認可の際の患者数は20例程度でしたから、いかに対象患者が少ないかわ…

ベーチェット病に関わる稀な遺伝子変異の探索

Targeted resequencing implicates the familial Mediterranean fever gene MEFV and the toll-like receptor 4 gene TLR4 in Behçet disease1. Yohei Kirino, Qing Zhou, Yoshiaki Ishigatsubo,et al/ PNAS 2013 110 (20) 8134-8139; published ahead of pr…

コメントへのお返事

以前の古い記事に関して、最近2つのコメントを受けていました。 通常はそれぞれの記事のところでお返事するのですが、気が付いていただけるか心配なので、記事として書かせていただきます。コメントの内容は非公開とさせていただきます。 HNさん はじめまし…

ヒュミラ ベーチェット病腸病変で保険収載

以前、取り上げたヒュミラがベーチェット病の腸病変への適応が認められ、保険収載されました。 これまでの治療で難治の場合という条件は付きましたが、一つの進歩だと思います。TNFα阻害薬として、ベーチェット病の腸病変に適応をもつ唯一の薬となりました。…

エピローグ その1

40歳になったとき、自分の人生が折り返し点にあることを初めて意識しました。それからさらに年月を重ね、自分より若い人の死に面することも増えてきた。このブログを始めて自分の記録を残してきましたが、少しずつエピローグの下書きを書き加えてゆこうと思…

ヒュミラの腸型ベーチェットへの保険適応(申請中)

ベーチェット病への新しいお薬の保険適応は大きな課題の一つです。ヒュミラ(一般名アダリムマブ)が、腸型ベーチェットの適応申請中で、そう遠くない時期に保険で使えるようになるようです。一般的に考えれば、同じ病気の中でも眼病変、腸病変で適応が異な…

医学情報の問題

ここ数日、メーリングリストをにぎわしている話題があります。それはある出版社で発行された、リウマチに関する薬の使い方に関する出版物の記載に誤りがあったことに始まります。事の重大性から出版物は回収になったことは当然のこととしても、専門家の中で…

日本における神経ベーチェットの臨床的特徴ー多施設後ろ向き研究

Clinical characteristics of neuro-Behcet’s disease in Japan: a multicenter retrospective analysis Modern Rheumatology June 2012, Volume 22, Issue 3, pp 405-413日本の主要な診療施設での経験をまとめた報告です。筆頭者は日本の神経ベーチェット研…

巣立ちのとき

今年は3月下旬に一気に暖かくなって、昨日も家族で散歩した、かつて君が通った小学校の校庭の桜もちょうど満開だ。そして桜の花が満開の中で君は巣立ちのときを迎えた。 子育ての時期は慌ただしいけれども、その大切さや暖かさは後でわかると何人もからいわ…

家族

月並みですが、個人的にはお受験の家族を抱えています。私は医師になるまで紆余曲折があり、とても順調とは言えませんでした。普通の両親のもとに育ち、わがままを言わせてもらったという思いもあります。医学部在学中は節約をして、トイレも風呂も共同だっ…

2013年を迎えて

あけましておめでとうございます。 昨年は体調が比較的良かったこともあり、仕事での活動範囲を広げて国内各地を訪れることができました。横浜の国際ベーチェット病会議も、以前から知ってはいたものの初めて参加する機会を得ました。まず、多くの仲間や家族…