ベーチェット病腸病変へのヒュミラの適応

以前、ベーチェット病の腸病変にヒュミラの保険承認が下りたことは以前のブログでお伝えしました。同じ抗TNF阻害薬であるレミケードやエタネルセプトは保険適応になっていませんが、以前から、眼病変やリウマチがなどあれば必要に迫られて使われることもありました。
ベーチェット病の腸病変には難治性のものもありますが、一過性なものも少なくない印象をもっています。活動性が下がればステロイドも中止でき、同様にヒュミラもレミケードも必要でなくなる場合もあるようにも思います。
ヒュミラの添付文書には、他の治療法が無効な場合に使用すると記載されていますが、こうした薬をどのように実際に減量・中止にもっていけるかは未解決な問題です。

私は不完全型ですが腸病変のひどい時にはステロイドを必要としました。その後減量中止し、今は、その他の薬でコントロールできています。眼や神経病変の出現があれば抗TNF阻害薬の使用も考えています。家族や自分の生活を守るためには有意性があると考えるからです。でも私の担当している患者さんでも、抗TNF阻害薬を必要とする患者さんは決して多くありません。
論文などでは2-3年までの経過しか記載されていないことが多く、ベーチェット、特に腸病変については、こうした情報は十分とは言えません。実際に、腸病変にヒュミラやレミケードを使用されている方に、眼や神経を含めてどのような状況で使われ、その後患者の実感や長期的な状況をうかがってみたいと思いました。

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