緩和医療・終末期医療

理解、共有

80歳台の患者さんが癌の診断のもと紹介されてきました。ご高齢であるが故に、前医では、ご家族との相談の中でご本人には病名や予後は知らせないことになったようです。丁寧に説明はされていたようですが、繰り返す症状と治療の反復にいらだちはつのり、紹介…

患者と医師

80歳後半の患者さんが、ある程度進んだ癌となり入院していただきました。 それまで別の病気で、外来で10年以上経過を見させていただいた患者さんです。その病気も悪性となることもあり、手術は比較的大きな負担となることが予想されたため、75歳付近から手術…

余命いくばく

緩和医療に関する勉強会に出席し、そう題する御講演を伺いました。 講師は私が学生の頃から存じ上げている先生です。もう25年以上前に胸部レントゲン写真の論理的な読影法を教えていただきました。 昨春に母校を定年退職され、他の大学で教授として働かれる…

がん哲学外来

少し前になりますが、患者に哲学外来をしているという、私とそれ程年の違いのないがんの基礎研究者のご講演を聴いて来ました。がんのメカニズムを研究した者が患者に伝えられることは確かにあるのだろうと思います。 私たち医療者にとっては沢山の経験のある…

ハートモニター

医者になって数年目の頃、患者さんの臨終に際して感じた違和感を今でも思い出します。 癌患者さんを担当し、当初は病気が良くなることを目指して患者さんと治療をしていましたが、ある時を境に治療は症状の緩和へと方向転換することになりました。家族も根気…

ひと時の別れ―生き続ける想い

以前、このブログでもとりあげた患者さんが緩和医療の専門病床に移られて、ほどなく永眠されたとの連絡を担当医から受けていました。しばらくして、奥様から丁重なお手紙をいただきました。 http://d.hatena.ne.jp/sakurasasuke/20090614#1244982292「・・・…

ひと時のお別れ

担当していたがん患者さんとひと時のお別れをしました。 以前にもとりあげたことのある患者さんが体調を崩され、入院していただきました。初めてお会いした時から約2年近く入院、外来で診察させていただきました。最初の入院時に、がんであること、手術がで…

緩和ケア講習会

5月30日(土)、31日(日)と上記講習会に参加してきました。 体調からはできれば休んでいたい土曜・日曜ですが、自分が自分であるために頑張らなければいけないときもあります。1日目は午後1時30分から午後9時まで、2日目は朝9時から午後6時までのタイトなス…

在宅診療ネットワーク

在宅診療を円滑に進めるために各地で様々な取り組みがなされています。長崎市での取り組みについての講演会に行ってきました。本来は緩和医療の研究会ですが、今回は在宅での緩和医療の取り組みを含めた講演でした。在宅医療の担い手は開業医さんです。その…

講演会「ホスピスから学ぶ対人援助」から

めぐみ在宅クリニックの小澤竹俊先生のご講演を聴いてきました。テレビでも在宅終末期医療の担い手として取り上げられることも多いので、ご存知の方も多いと思います。私もこれまで多くの死に立ち会ってきました。医師になって1年目、まだインターネットも…