新規立ち上げ

以前に内科医師が撤退した病院で新規立ち上げを行うことにしました。

この年になって新しい職場の立ち上げをするのはかなりストレスではあるのだけれど、それでも引き受けようと思った理由を整理しておこう。

1)病気を抱えながら、臨床の最前線を維持することができるかには確かな自信があるわけではないけれども、立ち上げに関わることで、自分がその負荷に耐えられるか確認すること、それはこれからの方向性を決める、リスクを伴うストレス・テストになるが、その結果は受け入れようと思う。

2)撤退や再立ち上げには多分に政治的な背景はあるけれども、純粋に撤退となった状況を回復することが、当時、撤退に際して困難を感じた患者さんや、かつての同僚や恩師に対する自分にできる責任の取り方だと思えること。

3)加齢による体力の低下や体調が不安定なこともあるのだけれど、管理的な仕事が増える一方で、臨床現場に近づきたいという意識はいつもあって、本来、自分のこだわりはそこにあるような気がしていること。


撤退をめぐるいきさつから、水面下には軋轢が予想され、今回打診を受けた唯一の上司には私の今の病状を説明し、全面的なバックアップは確認した。

さまざまないきさつや思惑は敢えて飲み込んで、前を向いて、崩壊している地域医療や患者さんの利益のために、短期間で軌道に乗せるのが私の役目、この間、どうか関節も、眼も、腸もおとなしくしていて欲しい・・。

しばらくは、日記をつけることもままならないことが予想されるけれど、落ち着いたら帰ってきます。