地域の特定疾患審査会に参加して

今年度の特定疾患の更新の審査会議を終えました。これからも新規認定の会議は定期的に開催されます。
今、特定疾患と他の疾患との間での公費扶助の公平性の議論があります。

その一方で、特定疾患間であっても特定疾患として認めるか否かは基準に違いがあり、都道府県によっても認定基準や疾患ごとの認定率に微妙な違いが見られます。

ひとりを思うと、できるだけ認めたい、認めてほしいとは思いますが、一方で、がん診療のようにより生死に直結した切実な問題もあり、難しさを感じています。疾患により客観的な認定基準の重症度が異なり、会議で議論するたびに、この公的扶助制度自体が少し時代に合わなくなってきている印象をもっています。

疾患によらず、実際の医療費や収入、世帯の経済状態を踏まえ、公平に安心して治療が受けられる環境が確保されることが理想です。少子高齢化に加えて、インターフェロン、レミケードなどの高額な医薬品が普及し、国家予算に占める医療費の比率が高くなることは避けられない現状では、税金の使い方への開かれた議論が必要かなと考えています。