過去のブログへのコメント

時にかなり以前に書いた記事にコメントをいただくことがあります。自分としてはいただいたコメントにお返事をしているのですが、以前の記事ページに返事は反映され、新しいページからはお返事したのが分かりにくい状態です。最近いただいたコメントのお返事を新しい記事として書かせていただきます。

時にメルアドも一緒にご連絡いただくのですが、個別のメールでのお返事は基本的に失礼させていております。私自身、自身の病気と折り合いをつけて、何とか仕事を続けることが第一目標です。PCに向かう時間も不規則なため、時間の合った時にブログの中でお返事させていただいています。
私は恐らく病気に関する情報は把握しやすい環境にあるのですが、病気が悪くなっている時は不安でした。時には患者さんの言葉に逆に勇気づけられたこともありました。困難な状況は皆で共有できると、直接解決にはつながらなくても安心できることもあります。できれば、ブログ上で共有できたらと思います。


医学は患者さんのためにあることですが、それに関わる判断は、これまでの診療経験やガイドラインガイドラインに載らないような新しい情報、個々の患者さんの医学的、社会的状態、薬や治療手段のもつ効果や副作用・偶発症など、いつもその間を振り子のように揺れ動いています。
標準的な治療で対応できる場合は良いのですが、そうでない場合には患者さんの診断で迷い、適切な検査や治療とはなにか、過剰ではないか、病気を明らかにするために患者さんが許容できる範囲とはどこまでか迷い、そんな中で揺れ動く振り子は患者さんであり、医者である自分自身であることに気がつきます。
進歩とは、新しい情報にアンテナを張りめぐらしながら、多くの患者さんを診療して経験を蓄積して、患者さんの病状やその背景を理解し、自分のそれまでの経験や人生観と照らし合わせて、その振れ幅を小さくしてゆくことに他ならないのかもしれません。医療とは、説明、検査、治療をつうじて、医師も、患者も振れ幅を小さくしつつ、揺れる方向を定めてゆく過程ともいえるかもしれません。

このブログでは、正確なアドバイスができるわけではありません。そして判断は、自分も患者であるがゆえに、患者側の視点にぶれている可能性もあります。

どうぞこうした状況をご理解いただいて参考に留めていただければと思います。


kcoさん
コメントありがとうございます。
まず診断をしっかりさせることが一番だと思いました。

私も20代までは、突然のように発熱したことがありました。風邪のような症状もないままに、2時間前までは何ともなくても40度位の高熱がでることがありました。口内炎はかなりの頻度でしたし、20代は2-3年に1回は喉が痛くて食事が通らないこともありました。
その後、腹痛や関節痛が加わりましたが、なぜか突然の発熱はなくなりました。

こんなことを書きましたのは、病気の活動性にもよりますが、年代によって症状の出方も違うように思うからです。ただ、この病気では早いうちから口内炎の頻度は高いのが普通です。

典型的な場合を除けば、なかなか一回の診察で診断がつけられないことも多い疾患ですが、診療経験の多い先生に相談されるのも一つの方法です。

仮にベーチェットとしても、診断基準に達しないということは、今の活動性は高くないのかも知れません。診断もはっきりしない段階では悩んでも解決にはつながらないこともあります。

この病気で、あるいはもっと複雑な状況でもお子さんを生み、育てられている方はいらっしゃいます。強い気もちをもって、少しでも心身ともに良い状態で、妊娠・分娩につなげられるようご家族や主治医とご相談いただくのが大切かと思います。

私自身、膠原病の専門医ではありませんし、自分の体験をお話しすることもできません。同じ病気の女性の方とも話してみると、いろいろな経験が聴けるかもしれません。
本当に求めているお答えにはなっていないのではと思いますが、良い方向へ向かうことをお祈りしています。




あやごんさん

インフリキシマブは、現時点で、まだ腸管ベーチェットには保険承認されていません。眼に病変がなければ臨床試験として実施されているのだと思います。

ある程度まとまった患者数の腸管ベーチェットでのインフリキシマブの使用報告として、このブログで取り上げさせていただいたのは、慶応大学消化器内科と産業医科大学膠原病内科からのものです。

インフリキシマブ治療は、(ここは以前のお返事を変えさせて頂いています)治癒が得られる治療ではありませんし、まれには重篤な副作用も報告されています。ただ他の治療が無効であったり、副作用で現在の治療が継続できない場合などで、生活の質が大きく損なわれているような場合は検討の価値はあります。これまでの治療経過と現在の病状を踏まえて、相談することになりますので、まずは現在の主治医の先生と良く相談されてみて下さい。

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