私事ですが、体調はここ2年間では一番良いかもしれません。
毎週のように近隣の都道府県まで出張ができるようになりました。
きっと同じ病気の皆さんにはお分かり頂けると思うのですが、「また悪くなるのでは?」という不安というか警戒感はいつも体に染みついています。根は楽観的なのですが、腹痛や出血に関しては、ある程度は慣れっこになってしまいました。
これまでも無理を重ねて体調不良となることも日常的だったので、学会であの地域を訪れた時は腹痛で大変だった、あるいは「風邪をひいて、明日は休めないので夜間の緊急外来に来ました」という患者さんを診ながら、「先生、顔色が悪いですね」と言われたり、笑えない記憶もあります。受け持ちの仕事を終えた後でトイレで出血してブラック・アウト(目の前が真っ暗になって倒れること)した時も、土曜日の病院であったので何とか人目につく所まで行かなくてはと這うようにたどり着いて、居合わせた同僚に、「どうしたんですか顔色が悪いですよ」「うーん消化管出血のショックなので点滴ルートの確保を頼む」なんてやりとりをして助けてもらったこともありました。もう15年以上前のことになります。

多くの人に助けられながら今日まで来れたように思います。前回入院するまでは家庭はほとんど顧みることはありませんでした。日曜・祝日以外は家族で食事をした記憶も、家族の起きている時間に帰った記憶も数えるほどです。子供は父親の背中を見て育てば良いと思っていましたが、私の思い込みと我儘といえばそうなのかもしれません。
病気を抱えながら年齢を重ねるにつれ、家族との時間を大切にしたいという気持ちは強くなっています。「今を大切にしたい」という想いでもあります。

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