医学情報を解釈する上での注意点1

私が医者になった頃は、海外の医学論文を探すときには業者に依頼して検索しなければなりませんでした。役に立ちそうな文献を依頼しても、手元に届くまでに数日を要しました。ここ数年程は自宅や職場のパソコンのキーボードをたたくだけで、その時点での最新の文献を検索することが可能となりました。さらに、オンライン・ジャーナルといわれる、ネット上で投稿し、審査を受け、受理されれば、ネット上で公表されるという医学雑誌の形式も確立し、紙媒体に比べて情報のやりとりや出版に要する時間が大きく短縮されています。

新しい医学情報は短時間のうちに周知の事実に変わってゆきますが、逆に膨大な医学情報に対して、常に「利益誘導ではないか(スポンサーから経済的援助を受けて、これに有利なデータにする)」、「ごまかしはないか(都合の悪いデータは隠して、評価を得られやすいデータを示す)」と吟味する姿勢が求められています。


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